6. 従業員満足度調査の用語等解説集

従業員満足度調査(社員意識調査)の用語などの解説です。

従業員満足度調査

従業員の満足度がどの程度のものなのかについて実施する社内アンケート。Employee Satisfactionの頭文字をとって、ES調査ともいう。なお、他にも「社員意識調査」や「従業員意識調査」など様々な呼び方がある。

無記名調査・記名調査

無記名調査は回答者個人を特定しない方法でアンケートを実施する方法。記名式は個人を特定できる方法で実施する。従業員満足度調査は、いかにして社員の本音を出してもらうかが重要なので、警戒される記名式調査は、特別の理由がない限りあまり実施されない。通常は無記名調査を実施する。

無記名調査、記名調査のメリット・デメリット

メリット デメリット
無記名式
  • 匿名性が担保されるので従業員の本音を引き出しやすい。
  • 属性を設定することである程度回答者を絞ることができる。
  • 誰がどんな回答をしたかまでは把握することはできない。
  • 回答していない者を特定することができない。
記名式
  • 個人を特定できるため誰がどんな回答をしたのかがわかる。
  • 誰が回答したかをリアルタイムで把握できる。
  • 個人が特定されるため従業員が本音で回答しない恐れがある。
  • 個人特定を恐れ回答率が低くなる可能性がある。

WEB実施、紙調査票実施のメリット・デメリット

メリット デメリット
WEB実施
  • 配布・回収作業の省力化
  • 期間の短縮(特にデータ入力)
  • 回答者の負担軽減
  • 低コスト
  • 全ての対象者がWEBを利用できることが条件
  • 回収率低下の可能性(匿名性を保証しつつ回答率を向上させる施策が必要)
紙による
実施
  • 調査票と鉛筆があれば誰でも回答可能
  • 直接実施することにより回収率を100%に近づけることができる
  • 配布・回収作業が煩雑
  • 匿名性担保のための手間がかかる(回収用封筒の用意、回収箱の設置、回収責任者の選定など)
  • 実施・集計期間が長くなる
  • ネットに比して高コスト

属性

「属性」とは、回答者に備わっている固有の性質をいう。例えば、「所属部署」「性別」「年齢」「役職」「管理職・非管理職」「等級」「学歴」「勤続年数」といったものがある。調査の際、自分に該当する属性を申告する。

属性を設定することで、どこに問題があるのかを特定しやすくなる。例えば、「営業部の30代を集計すると満足度が低く出ている。ここに何か問題があるのではなかろうか」といった仮説を構築しやすくなる。

とはいえ、あまり属性を増やしすぎると個人が特定されてしまうので、警戒心を抱かせることになりやすい。そのため、必要最小限にとどめるように配慮する必要がある。

外注のメリット・デメリット

メリット デメリット
社内実施
  • コストがかからない
  • 時間と手間がかかる
  • 匿名性を保証しにくい
  • 中立の提言がしにくい
  • 集計、分析、報告のノウハウがないと尻すぼみになってしまいがち
外注実施
  • 豊富な設計・調査・分析ノウハウの活用ができる
  • 時間と手間がかからない
  • 匿名性を保証しやすい
  • 中立、客観的な立場からの提言ができるので社内の説得力が高い
  • コストがかかる