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【組織の三要件】共通の目的~理念~

組織を組織たらしめている3要件の中の共通目的について詳しく見ていきましょう。

目的とは「組織の成員が手に入れよう、実現しよう目指すものやことがら」をいいます。たとえば、私達は共通の目的を「人材マネジメントを科学的に」と置いています。まず抽象的な共通の目的を置き、組織の成員に理解してもらうことにより、われわれが何のために存在しているのか、どうあるべきかが共有されます。そこから一体感が生まれ、何をするべきかが導かれ、組織らしい組織に一歩近づいていくわけです。

しかし、具体的に何をやればいいかについて考えると、この目的では抽象的過ぎて、多くの行動を含んでしまいます。また、本来達成すべきことには、期限が付されるものですが、これには期限が付されておりません。このように「組織がどうあるべきかという最も根本となる抽象的な考え方」を「理念」と呼びます。理念は期限が付されておらず、したがって永遠を前提としています。

すなわち、理念は「永遠で根本的な目的」と言い換えることができます。

各種調査で「理念の浸透度」を調査したいとご要望される企業様は、理念の浸透度が組織を組織たらしめることを良く理解されているのでしょう。逆にだからこそ浸透しないことに苛立ちがあるのかもしれません。なお、理念は「存在意義」「使命」「社是」などと言われたりもしますが、大体似たようなものです。「ビジョン」も将来像ですから広義で目的に含んで良いと思われます。理念にはいろいろありますが、こんなサイトがありますので参考にしてみてください。

http://www.kayac.com/vision/philosophy

いくつか見てみましょう。

アマゾンジャパン株式会社
地球上で最もお客様を大切にする企業であること
引用元:http://amazon-jp-newgrads.com/message

きわめて抽象的ですね。しかしあらゆるものを含みそうです。そうです。それがアマゾンです。私が一眼レフカメラ用のマイクを買ったときホワイトノイズがひどかったので開封したにもかかわらず返品しました。ところが何も文句も言わず返品を受け付けてくれました。確かに大切にしてくれている!またアマゾンが好きになってしまいました。

NIKE, Inc.
世界中の全てのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらす
引用元:http://about.nike.com/

靴の会社でもスポーツウェアの会社でもありません。インスピレーションとイノベーションをもたらす会社なのです。何についてどうやってもたらすのか。それを考えるのが経営者であり従業員なのですね。私はNIKEのフリースを愛用していますが、あれを着るとトレーニングをやるぞという気分に確かになります。そういうことなのかもしれません。

Facebook, Inc.
誰もが情報を共有できる、オープンでつながりのある世界を実現する
引用元:http://newsroom.fb.com/company-info/

わかりやすいですね。そのまんまと言ってもいいです。しかし、口ばかりではない。「誰もが情報を共有できる」という部分がまだ開拓の余地がありそうです。大いに期待しています。

株式会社ポケモン
ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界の双方を豊かにすること
引用元:http://www.pokemon.co.jp/corporate/job/saiyo/message/

真っ先にゲームの「ポケモンGO」が思い出されます。私も娘と一時期やっていたことがあります。小さな娘と興奮しながら珍しいポケモンを取りに行ったのは良い思い出です。仮想現実が豊かになるのはゲームなのですぐ理解できますが、現実世界についても、確かに豊かになったと思います。なるほどと思わされますね。(ちなみにコイキングをギャラドスに進化させた時点でやめてしまいました)

以上が共通の目的の例です。

組織の成員はこれを共有しなければなりません。amazonでは自組織を優先してお客様に不利になるものは決して作らないはずです。そんなことをすれば評価が下がるはずです。NIKEではイノベーションを具現化させた者は褒められるはずです。採用においてもこの理念に近い者を採用しようとするはずですし、人事制度もこの理念を具体化する行動を促進するようなものになっているはずです。

この抽象度の高いぼんやりとした思いを、どのレベルまで具体的に徹底できるかが良い組織かどうかの分かれ目となるのです。社是を朝礼で大声で連呼しても理念は浸透しません。社是が事業全体でどのような意味を持っていて、その社是がどのように自分の仕事にリンクしているか、これを個人個人が語れるレベルになれば、理念は浸透していると言えると思います。

なお、私は理念の「浸透」という言い方はあまり好きではありません。当たり前のように流通しているので便宜的に使っていますが……。「浸透」というと人の頭がスポンジか何かで、それに「理念」という水を吸い込ませるみたいな含みがあります。洗脳的なニュアンスがあるというか。ところが人の頭はスポンジではありません。もとからいろいろな思いが詰まっています。本当は理念「共鳴」という言葉が好きです。ハートが震えて響き合うイメージです。

弊社においても「理念浸透度」「理念共鳴度」を測る質問項目をご用意しておりますので、是非お問い合わせください。